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心の羽根 [極私的映画感想]
2003年 ベルギー=フランス
監督 : トマ・デゥティエール
評価 : ★★★
監督にとってこれが初の長編映画作品とのこと。それ以前は短編やドキュメンタリー作品を撮ってたらしいのだが、あぁなるほど時にドキュメンタリーっぽいかも、と納得できるタッチの作品でもある。
ストーリーは…言わぬが花でしょう。ま、いつもストーリーは書かないんだけど、特にこの作品であらすじ書いちゃうと非常に支障があるので。
画は面白い。ちょっとユーモアを感じるような画も散見されるし、自然の力、生命の力ってものを実感させる特殊なショットなんかもある。
唐突だけど、自分は子供ってものはいつどこでどうなるか分からないもんだと思ってる。実はわたくし、こう見えてふたりの子持ちなんですが、常にそういう覚悟をもって育てているというか。自分自身の子供時代を振り返ってみても、毎日のようにかなり危険な遊びをしてたってこともあるし、生まれ出る生命があれば消滅する生命もあるっていうことこそが自然だと、そういう自然観で日々暮らしていくべきだと思ってるところがあって…。
ま、いいんだけど。あんまり書くとアレなので…。
で、この作品ですが、子役が実に可愛らしいです。キュートです。子供好きにはたまらない感じです。だからできたらこの作品は、子供が好きな人や小さな子供がいる人に見てもらいたいような気がしますね。テーマ的にもそういう感じがあると思うので。
ま、簡単に言えば自然と生命の物語ですよ。人の営みってものは、自然の営みの前では時に無力になってしまうというか、まさに万物は生滅流転というか。その大いなる理を受け入れずして人は生きていけないといいましょうか。んな感じ。それを描いた作品です。良作ですね。
最後の最後、本当に最後のシーンで思わず涙がこぼれました。いいショットでした。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その一点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
サイダー・ハウス・ルール [極私的映画感想]
監督 : ラッセ・ハルストレム
評価 : ★★
主演トビー・マグワイア。2000年のアカデミー賞では、助演男優賞と脚色賞を受賞している作品だそうで。原作は現代アメリカ文学を代表する作家のひとりジョン・アーヴィング。ちなみに脚色を担当したのもその原作者本人だそうです。
監督は『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』、『やかまし村の子供たち』などを撮った人。
といったあたりが基本的なデータ。
自分の感想としては、「物足りない」。
まずストーリー。基本的にはビルドゥングスロマンっつー感じの成長物語なんだろうと思うが、なんかこう、まったく衝迫力がないっつーか、見ててドキドキするとか切なさがよぎるとか、そういった感じが皆無。もしかしたら原作も淡白な物語なのかも知れないが、たぶん映画の見せ方にもよるんじゃないかと思う。ド淡白。
画的には綺麗と言えば綺麗。だけど別にこう…迫ってくるものはないね。やはり。どうもそういう見せ方する監督じゃないのかな。ほかの作品も有名だけど、観たことないんだわ。
つーか、近年のアメリカ映画ってこの手の作品が多いような気がするのは気のせいかね。なんとなく「心温まる」的な物語をサラっと撮って「はい、できました。綺麗でしょ」的な。
そういう作品に出会うと見終わった後で、「だから何なんだ?」と言いたくなる。
んな感じ。
あ、そうそう。エリカ・バドゥが出てたことにはちょっとビビッた。
あとシャーリーズ・セロン。正直自分は俳優についてはまったく詳しくないので、この女優もよく知らんかったが、軽く脱いだところで、「すげー体だなー」とは思った。今DiorのCMに出てるけど、この映画観てなかったらまったく知らないままだったんだろう。
んな感じ。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その一点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ [極私的映画感想]
監督 : セルジオ・レオーネ
評価 : ★★★★
マカロニ・ウエスタンの巨匠によるギャング映画。そして彼の遺作。
構想10年、おまけに4時間近い長尺。
で、さぞ冗長でだるいかと言うと、全然そんなことなし!
実はわたくし、このセルジオ・レオーネ監督の西部劇『ウエスタン』という作品が大好きでして。でも不勉強極まりないことに、彼のほかの作品ってほとんど観たことなくて。この超有名作も今回が初の鑑賞だった。いやお恥ずかしい。
その自分の大好きな作品『ウエスタン』は、自分にとってとてつもなくいい映画なんですが、それでも少々表現にくどいところがあるのが弱点と言えば弱点だったりもする。人によっては鬱陶しさを感じるようなところがあるわけ。
だけどこの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』の場合は、『ウエスタン』のようなくどい表現は無く、全編普通に美しい。鑑賞後に自然と思い起こしてしまうような名シーンがいくつもある。
ギャング映画ということで暴力と性に対する表現が多少キツく、もしかしたら生理的に受け付けない人がいるかも知れない。でも結局そういったシーンも、この映画のテーマである過去への郷愁のエッセンスになってるんだよなぁ。
モリコーネの音楽と寂しく佇むデニーロの姿がすべてを昇華させるっつーかね。
まだ一回観ただけで全部飲み込めてるわけじゃないんだけど、たぶん複数回観るともっと好きになると思う。いい映画です。 すばらしい。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その一点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
ベニスに死す [極私的映画感想]
監督 : ルキノ・ビスコンティ
評価 : ★★☆
恥ずかしながら初めて観た。トーマス・マンによる原作も未読(『トニオ・クレエゲル』しか読んでない)。
ストーリー的には、ベニスに静養に訪れた芸術家が、その地で世にも美しい少年を見出し、あれやこれやの妄想大会…みたいな。違うか? ま、とにかく要は三島文学的な主題ですね。
少年ビョルン・アンドレセンの美しさに比して、ダーク・ボガードのヨレヨレ感がいい感じと言えばいい感じ。キモイと言えばキモイ。
で、個人的にはどっちかと言えば後者の思いのほうが強い。
イタリア映画界を代表する巨匠の名作とはいえ、正直今の自分には大仰で退屈。あいすみませぬ。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その一点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
死に花 [極私的映画感想]
監督 : 犬童一心
評価 : ★★☆
世間的に高評価の『ジョゼ…』にピンと来るところが無かったため、監督犬童一心の別作品を観てみようということで。CATVにて鑑賞。
山崎努、宇津井健、青島幸雄、森繁久彌、谷啓、藤岡琢也、松原智恵子と続くこれはなかなかの豪華キャストじゃないだろうか。
ま、それも当たり前か。なにしろテーマが“死に様”であり、舞台は老人ホーム。キャストには当然、キャリアを重ねた俳優陣が並ぶことになるわな。
しかしこの作品、迫り来る死やボケを重いテーマとして世に問う!というようものなのではなく、思わず「んなアホな…」と呟きたくなるようなコメディになっている。
ほのぼのとした見せ方などはそれなりに悪くないし、 個人的には『ジョゼ…』よりは印象に残る画が多かったように思う。 特に、老人ホームの庭みたいなとこで山崎努と松原智恵子が食事するところの画が好きだ。
あと、銀行強盗絡みということでちょっとブリンクス(1978年、アメリカ 監督:ウィリアム・フリードキン)を思い出した。
全体に、まぁ、悪くはない。だけど殊更印象に残る作品というわけでもない。自分の場合、良い作品を観ると必ず「また観たい!」という思いが押し寄せてくるものだが、実際鑑賞からけっこう時間が経った今、「もう一度観てみようかな」という気持ちは一切沸いてこない。そういう感じ。
で、これで2つの犬童作品を観たわけだが… なんつーか
良くも悪くもTV的な人だね。
と思いました。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その1点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
ジョゼと虎と魚たち [極私的映画感想]
監督 : 犬童一心
評価 : ★★
狙って、ではなく、CATVでやってたのをたまたま観た形。原作は田辺聖子の短編(未読)。
自分の周りにはこの作品を評価(というか、単に「好き」と言っている)する人(主に女の子なのだが)が多かったので、実はそれなりに期待して観た。
が、結果的には裏切られた。
もしかしたら内容がもう自分にとっては若過ぎたのかもしれないし、そもそも妻夫木という俳優が好きじゃないのかもしれないし、もっと言えば彼が2枚目だから妬んでいるだけなのかもしれないし、さらにぶちまければ、前に好きだった女の子が「わたし妻夫木の顔が好き」と言っていたのを思い出して腹が立つというのもあるのかもしれない。
ま、それはともかく、
自分的にはイマイチでしたよ。
と。
まず画的にふつー。演出面が貧弱。なんだか俳優陣の在り方にリアリティが無いというか。そもそもそんなリアリティなぞ求めていないのかもしれませんが。
で、妻夫木演じる主人公の恒夫ですよ。これがよく分からん。観ながら「何をしたいのやらサッパリ見えてこん!」とオジサン憤っていたら、結局彼はそういう人なのであって、映画は一環してそれを描いているんだということが最後の最後でよく分かったというオチ。
でもこのオジサンはもう、こういうのに感動したり共感したりはしないんだな。モラトリアムにせよ、ニートにせよ、ヒッキーにせよ、そういうものに肩入れして「ぼくの底にも同じ病があるのだよ」なんて言いつつどんより沈んだりしたりするには年を取り過ぎた。そんな気分はもう何年か前にそこら辺にポイっと捨ててきたのだ!…そんなような気がする。
それはいいとして、この映画で納得できたのは、最後のガードレールの使い方だね。あれはやはりああですよ。
なんか自分の過去にもあんな姿勢をとった過去があったような(いや、たぶん無かったが)、なんだかそんな気がしてきて沁みるものがあったよ。一瞬だけだけどな。
まぁでもね、全体的には「別に」という感想。原作もそんな感じなのかな?知らんけど。いつか確かめてみよう。
★について
そもそも極私的な感想であって、決して客観的な評価を狙ったものではありません。
ゆえに★の数は、単にfouがその作品を気に入ったかどうか、その1点に集約されます。
星は最大5つ。
☆は0.5を表す。
★★★★★ もう最高。この後すぐにDVD買いに行きます!
★★★★ けっこうすばらしい作品。金が出来たらDVD買うかも。
★★★ 良作。心のノートに「なかなかナイス」と書いておく。
★★ 凡庸。特に評価しません。
★ 時間のムダだった。オレの貴重な時間を返せ!
尻毛 論外。これは断じて映画ではない。
最近けっこう映画を観るようになった [つぶやき]
実は今やっている仕事のお客さんに、最近世間的評価の高かった某邦画でキャメラを担当しているという方がいる。
先日その方に、好きな映画は何ですかと訊いてみたところ、「黒木和夫作品」という答えが返ってきた。
黒木和夫といえば名前しか知らなかった自分。なんだか急に「これじゃいかん」という思いが募ってきた。
で、せっかくCATVを契約しているんだからこれからはマメに映画をチェックしてみようかなと。
そんなこんなで最近チョコチョコ映画を観ております。主にCATVでやってるのを録画して、忙しいときは1作品何回かに分けて観たりしてます。
で、ただ「観ました」だけじゃ仕方ないので、どこかにごく簡単な感想でも記録しておこうかな、と。
それがこのブログというわけで。
先日その方に、好きな映画は何ですかと訊いてみたところ、「黒木和夫作品」という答えが返ってきた。
黒木和夫といえば名前しか知らなかった自分。なんだか急に「これじゃいかん」という思いが募ってきた。
で、せっかくCATVを契約しているんだからこれからはマメに映画をチェックしてみようかなと。
そんなこんなで最近チョコチョコ映画を観ております。主にCATVでやってるのを録画して、忙しいときは1作品何回かに分けて観たりしてます。
で、ただ「観ました」だけじゃ仕方ないので、どこかにごく簡単な感想でも記録しておこうかな、と。
それがこのブログというわけで。
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